明けました!


はい。2006年でございます。
ミレニアムなんて言ってた頃から6年も経つわけで、
恐怖の大王はどこ行っちゃったんでしょうねぇ・・。
で、新年早々、『ブロードウェイ・ガラ』なるものに行ってまいりました。
本当は、和音美桜さん目当てで行ったんですけど、交通事情で結局聴けなくて、
ま、でも、最近のミュージカル俳優さん達がどんなカンジなのか、とか、知れて面白かったですけどね。
今回は、新人さんのオーディションも兼ねていて、選ばれた人は一ヵ月間ニューヨークで勉強出来るというものだったんですけどね。
なんか・・うん。
日本のミュージカル界も、ある意味レベルが上がってるかだなぁ、とは思ったんですけど。
私個人のミュージカル感としては、ね。
“上手い”って観客に思わせたらダメだと思うんですよ。
歌上手いなぁ、とか、踊り上手いなぁ、とかね。
歌は、言葉の進化系だから、それを“上手く”歌ってしまったら、ミュージカルじゃないので。
だから、日本のミュージカル俳優って、歌声に話してる声を合わせてる人が多いのね。
本来は、話してる声の延長に歌があるわけだから、ヘンに朗々とした台詞回しってのも、ね。
そういう意味で、新人さんも、出演者も、“上手い”んだろうけど、伝わらなかったなぁ・・。
彼らから比べると、ミュージシャンって必ずしも“上手い”わけじゃないけど、
でも、何かが“伝わる”人達なんですよね。
それは、『華』と言い換えてもいいのかもしれないけど、心に何かを残せるか否かっていうのは、“上手さ”とはまた違うものなので。
今回のコンサート、私が観たのは、ほとんど後半部分だけだったんですけど、なんかあんまり、印象に残る人っていなかったなぁ・・。
たぶん、皆さん、「ミュージカルは歌うもの」って思ってると思う。
ホントは、より伝えるために、台詞を音楽にのせているだけなのにね。
だから、自分の歌い方のクセが出るなんてことは、ホントはないはずで、役によって歌い方も違うはずなのだけど・・。
まぁ、そんな風に考える人はたぶん、いないんだろうなぁ・・。
芸大の歌科から引っ張ってきたりしてる時点で、考え方が違うもの。
「歌で感情を表現する」ということと、「感情を表す手段として歌を使う」ということは違うのにね。
まぁ、四季にしろ東宝にしろ、人間を描くという根本がないのだから、
いくら実力のある人間を集めても、「歌合戦・ダンス合戦」でしかないのだということを分かってない気もしますが。
役の人生に思いをはせるようなミュージカル俳優って、いないですよね、日本に。
むしろ、「ミュージカル俳優」じゃないほうが、伝わったりして。
歌穂さんは抜群に上手いけど、やっぱり全部、「歌穂さん」だしなぁ・・。
あ、勘三郎さんがミュージカルやったら、すごく面白いと思うんですよね。
あの人は、役で芝居して、役で歌って、でもやっぱり勘三郎さんだなって思える、色も持ってる人だから。
そういう意味では歌舞伎って、日本が世界に誇れるミュージカルなんですよね。