彷徨う浮かれ小坊主

That’s



さて。ようやく普通の生活に戻ろうとしております。
アタマは冴えているのだけど、身体が疲れているというのは、ある種、金縛り的で(笑)なんとも居心地が悪いものです。
気持ちはね、逸るワケですよ。『何かしなきゃ!ここには留まってはいられない!!』ってね。
でも、身体がついていかな〜いっ!(キミ、それはトシだよ(笑))
てなわけで、怒涛の一週間だった先週のおハナシ。


土曜日(27日)は昼の11時から夜の9時半過ぎまで、ずーーーーっと歌舞伎でした。
休憩とか部と部の間は、多くて30〜40分。
お昼食べたりオベント食べたり、中にあるお店をぐるっと見たり、とにかく歌舞伎三昧。
夜行バスで行って、夜行バスで帰ってきて、その日(28日)の夕方には郁弥さんのコンサート。
アタマの中は、ぐ〜るぐる。
ほとんど寝れてないから、変にHigh。(笑)


で、歌舞伎はですね、1部とか2部はちょっと寝てました。(関係者各位、申し訳ない・・!!)
まず、観る上でのお約束事みたいなのがある訳です。
これはクラシックバレエにもあるんですけど、そういうのを踏まえてないと、楽しみ方がちょっと半減してしまう。
でも、そういう楽しみ方っていうのは慣れないとアタマ使っちゃうので、眠くなったりする。
・・ってコレは言い訳です。はい。
ほとんど踊り・・みたいなのもあるんですよ、小品(・・って言うのかな?)だと。
そうすると、音楽は気持ちイイし、α波出まくり!みたいな。
でも面白かったですよ。
私、串田さんのとか蜷川さんのとかしか観てなかったので、
本来の歌舞伎、みたいなものをちゃんと観れたのが面白かった!
で、3部は串田さん演出による『法界坊』だったわけなんですけども。
これはですね〜、ぜひもう一回観たい!!!
笑いのツボ満載な上に、役者さんが巧いもんだから、もう可笑しくて可笑しくて、泣くほど笑って、どうしようかと思いましたよ。
私の席は3階だったんですけど、二幕目が始まる前だったかな・・? 案内の方がいらして、私の隣りの2列に座ってるお客さんたちに、
合図をしたら、通路まで移動して下さいって言ってたんですよ。
で、何があるんだろう・・って思ってたら、二幕の終わりに、滑車に吊られた勘三郎さんが私の目の前を通って、舞台から3階席の奥へとハケて行かれましたよ。
しかも、顔の半分がお坊さん(法界坊)で、半分がお姫さま(野分姫)。
『すげーっ!』て驚きと、近付いてくる、怖いんだか面白いんだかよくわからない勘三郎さん・・・。
考えてるヒマも、寝てるヒマもありません。
現実を受け入れることに必死です。(笑)
で、合体した法界坊と野分姫は、三幕目でさらに“お組”という女性に化けて、福助さん演じる“松若”という若さまを騙そうとするんですけども。
勘三郎さんの女形がまた奇麗で。仕草とかね、うわ〜って。
これはですね、ナマで観ないと! テレビじゃダメです。
芸を磨くって、こういうことなんだなぁ・・・って、心底思いました。
お客さまがいて初めて成り立つものがあるんだってことを、目の前で見て、感じて。
そういうものを自分が感じられたことも幸せだったし、『何やってんだ、私』とも思ったし(恐れ多いですが)。
やっぱ、人間ってスゴイ!!って思いましたよ。


今回は役者さんがみんな、ホント“達者”で。
勘太郎くんが面白かったなぁ・・。
役ごとに顔が変わるし。 硬軟演じわけてるし。
橋之助さんは男前でカッコイイし、福助さんはやたら色男だしで、しかも、やっぱり“巧い”。
七之助くんは、おっとりとしたお姫さまなのに、どこか可笑しくて憎めなくて。
串田さんの演出も、すっごい面白くて、作りモノの人形だと思ってたのが、実は人が入ってたり。 
黒子さんが自己主張してたり。
・・・あぁ〜、やっぱり、も一回観たい・・。


で、思ったんですが、みなさんほとんど出ずっぱりなワケです。
あの体力自体が既に『人間じゃねぇぇぇぇ・・!!』(笑)
ホント、敬服致しますです。ハイ。



・・・長くなってしまったので、郁弥さんのライヴについてはいずれまた。