最上質の時間

自咲自演



昨日は、コクーン歌舞伎の「桜姫」を観てきました。
何だろう。
伝統芸能なのに庶民の娯楽で、娯楽なのに贅沢で、
すごく俗物的なものを、すごく高い技術で演じているところが、スゴいな、と。
最後の最後で泣きそうになりましたもん、私。
話の内容に感動して、っていうんじゃなくて、
その“贅沢さ”に。
主役クラスの人達の絶対的な演技(伎)力とか、
決まりごとを踏まえた上での身体的な技術とか、
ホント、人間ってここまで出来るんだ、って、そういう感動でした。
今回、串田和美さんが演出ってことで、たぶん歌舞伎に馴染みのないお客さんにでも理解出来るように、だいぶ変えてあるんだろうとは思うんですけど、
あの、笑いと俗悪さと、非道さと爛漫さと深刻さを千々織り交ぜながら魅せていく様は、本当に素晴らしいと思います。
極めようと日々努力している人というのは、これだけの世界と空気を創りあげることが出来るんだっていうのを目の当たりにして、日本人ってすごいな、と思ったし、
芸術性と芸能性を併せ持つ歌舞伎という世界を、ぜひまた体感したいとも思いました。
いちお、今度、蜷川さん演出の「十二夜」も行くんですけどね。
今から、ものすご〜ぉく楽しみです。
はぁ・・、スバラシ!!!