櫻井くんへ

あのね、歌は難しいです。
プロでもベテランでも、歌は難しい。
歌えるようになればなっただけ、質は変わるけど、やっぱり難しいんです。
20年以上、日本人やってても、日本語で自分の気持ちをきちんと伝えるのって難しいでしょ?
歌なんて、もっと制約があって、しかも今回はトニーって役として歌って踊るんだから、
そりゃもうタイヘンですよ。うん。
でね、難しいモンはしょうがないよって思って、それはちょっと置いといて。
トニーってね、幸せ、でしょ?基本的に。
仲間がたくさんいて、運命的な出会いをして、しかもその相手にも好きになってもらって、
その人がいないなら、自分も死んでしまいたいと思うほど、好きで好きでどうしようもなくて、
その人が死んでしまったと思ってたら、実は生きてて、自分は死んでしまうけど、
でも、好きな人の腕の中なの。
そんな経験、普通の人生じゃ、なかなかお目にかかれないけど、舞台の上では出来る。
そういう幸せな時間を過ごすための準備、って、そんな風に考えたら、ちょっとワクワクしない?
お客さん公認(?)で大恋愛出来ちゃうんだし、ラッキ♪ ってね。(笑)
櫻井くんが考えるところの、トニーの“ベクトルの違う愛情”が伝わったら、
観てるお客さんも幸せになると思うし、
櫻井くんは『伝わる人』なんだから、そのへん自信持っていいんじゃないかな。
今、どんな状況なのか、私にはわからないけど、
でも、前より声が出るようになってると思うし、バレエも楽しんでるんでしょ?
自分のスタンスだけちゃんとしてれば、あとは楽しんじゃっていいと思うな。
舞台の上で、役として生きる楽しみを感じて欲しいなって思います。
 
p.s.「トゥナイト」って、バックにラップ入れたら面白いと思うんだけど・・。
   あと、「マリア」って結構レゲエノリな気がする。
   こんな風に遊んでみると、バーンスタインも違和感ないでしょ?