いや、なんか、ちょっと有り得なくらいの良い席で、
しかも、千穐楽だし。
目の前で起こる出来事に、ただただ、心酔するばかりで。
改めて、松本くんの集中力と世界感(観ではなく)に引き込まれた舞台でした。
「エデンの東」を観に行った時も、彼の、役に入り込む集中力の高さには驚いたのですが、
髪の毛の先まで役であろうとする彼の集中力には、ホントに脱帽です。
劇中の台詞で、とても印象的な言葉があって、
あってるかどうかはわからないんですが、
「俺が俺であるのは、この肉体だけだ」みたいな台詞が、後半のほうであったんです。
なんかそれが、松本くん自身と重なって、
何も装飾のない彼を、目の前で見て、感じて、
この人はホントに、何も持たなくても、「彼」足り得るのだなぁ…、と。
削ぎ落とした後に残る、輝きと本質を見た気がして、とても深い時間を過ごしました。
寺山修司さんの作品は、高校時代、詩や童話をよく読んでました。
小説は難解で読み切れなかった覚えがありますね。
最近は、活字を好んで読むことが少なくなってるんですが、寺山さんの言葉たちは、もう一度読んでみようかなぁ…と思います。