存在を主張する白の強さ

今日、2度目の「理由なき反抗」(昼公演)を観てきました。
で、思ったんですが、ジムを演った二宮くんは、演出家に依らない人だな、と。
役者って、どうしても演出に左右されてしまうところがあって、
大竹しのぶさんですら、あまり活かせない演出家に当たってしまうと、
「あちゃ〜」と思ってしまったりするんですが、
二宮くんはたぶん、どんな演出でも、自分なりの理由付けが出来てしまうんじゃないか、と。
その役の人物が存在し、行動し、他の役と関わっていく為の理由付けみたいなものが、
自分なりに出来てしまうんですね。
だから、演出家に「こう動いて」と言われると、出来てしまう。
今回、1つだけ違和感を持ったのは、プレイトーが撃たれてから、ジムが彼のところに近づくまでのジムの立ち位置。
演出的に、すぐには駆け寄れない状況だったんだと思うんですが、
そこの心情が伝わりにくかったかなって。
それは、彼の中での理由付けが、ハッキリとしてなかったのかな、とも思ったんですけどね。


舞台上の二宮くんを見ていると、彼だけが「生きて」いるように思える。
舞台の役者って、どうしても、台詞回しとか慣れとかクセで演っちゃったりするので、
いかにも「お芝居です」ってカンジになったりするんですよね。
それを楽しむっていうのもあるんだけど、でもなんかやっぱりウソっぽかったりもして。
二宮くんはそういうとこがないんですよね。
だから多分、対してる役者も本気になるんだと思う。


以前、共演したことのある役者さんで一人、舞台上で本気で対することの出来た人がいて、
その人は、役にのめり込んでしまうタイプの役者さんだったんですけど、
その時はホントに私、役として本気で台詞が出ましたね。
段取りとかも全部アタマに入ってるんだけど、でも本気になるの。
あれはちょっと、忘れられない感覚です。


二宮くんには、いつか、吉田剛太郎さんと共演して欲しいな。
吉田さんは、蜷川さんのお芝居によく出てる人だから、
いつかこの望みは叶うんじゃないかな、なんて思ってます。
アドリブ合戦なんて始めちゃったら、どこに行くのかわかんなくなっちゃうかも♪(笑)