泣いてしまうかもしれない

キャッチボール

今、NHKで平日の夜に、「トキオ」というドラマをやっていまして、私はまだ原作を読んでいないんですが、ネットであらすじや感想などを見ました。
で、もし原作のままの結末であったなら、泣いてしまうかもしれないな、と。
主人公の息子(時生)役をやっている櫻井くんは、とても印象的な表情をする人で、
しかもそれがずっと記憶に残る人だと、私は思っています。
原作とドラマでは、多少設定等に違いがあるんですが、最終的に原作通りの結末であったら、
最初に時生が若き日の父親に会った時の表情とか、2人でキャッチボールをしていた時の表情なんかが次々と思い出されて、きっと泣いてしまうことでしょう。
いい表情をする役者さんというのは、もちろん多くいるんですが、櫻井くんの場合は、それがずっと記憶に残ります。
それは、その時の役の人物の心情と共に、見ている者の気持ちにまで届いているのだと思うのです。
ふと、思い出した時、それは鮮やかに褪せることなく、その時の感情のままに表れる。
台詞回しや動きなんかは経験ですから、声のコントロールとか、表現手段なんかは、これから覚えていけばいいと思います。
でも、記憶に残る表情が出来る役者さんは稀ですから、これから先、10年後20年後が楽しみな人だと思ってます。
「花がほころぶように笑い、枯れ葉が降り積もるように悲しむ」
普段、男の人に使う形容ではないですが、そういった言葉の似合う人だな、と、私は思います。
もう少し年をとったら、夏目漱石の「虞美人草」なんかを演って欲しいなぁと思う、今日この頃です。