ひとの痛みに寄り添うということは、
とても辛いことだ。
ひとの思いや悲しみに共振することは、
自分の存在を、根底から問うこともある。
今の自分を、自分の存在を、今まで積み重ねてきたものを、
全てゼロにするほどの悲しみに触れた時、
自分の無力さに、驚愕する。
「自分」のことなら、自分が頑張ればいいだけ。
そこに結果がついてきてもこなくても、
それは自分の問題だけれど、
誰かのために何が出来るのかと、自分に問うた時に、
その答えは、見つけるのが難しい。
自己満足か、と、自分を責めて、
無力な自分の全てを、否定しそうになる。
けれどたぶん。
ひとは、そもそも無力なのだ。
誰かに何かを与えることなど、出来はしないのだ。
ただ、その生き方が、誰かに勇気や希望を届けることは出来る。
だから、姿勢を正し、生きていく。
そして、自分の出来ることをやっていく。
それで、いい。